僕は、他社の企画やプラン、またウエディング情報誌などはほとんど見ない。
当社の結婚式は、十人十色で、お2人やゲストの空気によっていかようにも変化するからだ。
今の時代の流行りとかそういう事よりも大事な事ってたくさんあるんだな。
でも本来のプランナーはその大事な事に行きつく前に、当日はたくさんしなきゃいけない事があるから、
気持ちはあってもなかなかマニュアルの中から抜け出せないもの。
当社の場合は、感度が高いプロでチームを作ってる。
感度が高いというのは、時流の流行りはもちろん、結婚式当日の中で良い悪いを判断できるという事。
そういうプロが僕を囲んでくれてると、僕が時代を見る必要はないんだ。
だから、僕はより親族や友人の内面へと目を向ける事ができる。
15年プランナーの仕事をやってきたけど、
お2人よりゲストを優先に行動できるようになってきたのは、つい最近の事だ。
一般の式場はおそらく新郎新婦お2人にべったりじゃないかと思う。
お2人が喜んでくれればいい訳だから。
でも僕の場合は、どちらかというと、ゲストにべったり。
親族や友人が楽しんでくれるのが一番で、それが新郎新婦の喜びにつながるものだと考えている。
でもそれができるようになるまでは、本当に試行錯誤の繰り返しだった。
プランナーの僕がゲストに多くの時間を割くという事は、当然お2人の事がおろそかになったり、
めまぐるしく進行していく中での指示や通達などがおろそかになったりするものなんだけど、
それを可能にしてくれたのは、今のチームメンバーに他ならない。
いいチームを持つ事は、時間に余裕が生まれ、もっと奥行きある仕事ができる。
結婚式の終わりくらいにゲストによく言われる事が、
「全然時間やスケジュールに追われてる感覚なく、進行されてるのがすごい」
今になって、結婚式の何たるかをようやくわかってきたように思う。