昔からパーティーに大切な要素は、
”集合”と、”分散”であると言われます。
それは言い換えれば、緊張と緩和とも言えるでしょう。
僕は以前、パーティー慣れをしているお金持ちの御曹司の集まるパーティーをよく仕切らせていただいてました。
そういう人たちって、ごく自然に、誰に指示されなくても集合と分散ができているんですね。
そして、それは結果としてメリハリのある良いパーティーになる訳です。
当然、僕自身も心地いいものだから、その時体感した空気感のようなものが僕がプロデュースする上でのベンチマークになってて、
結婚式の披露宴であっても、常に、良いパーティーの空気というものを求めるようになっていきました。
でも実際の披露宴に来られるゲストは、そんなにパーティー慣れをしている訳ではありませんよね。
だからホテルや専門式場の披露宴では、マニュアルという独特の統制力が必要になってくる訳です。
そうなると、披露宴に呼ばれた時に、これはしてはダメだろう・・・、これはしない方がいいだろう・・・というような型にはまったお客様心理が根付いていきます。
でも大切な人の結婚式に呼ばれている訳ですから、これをしてあげよう!、これをしてあげたい!と思う方が自然ですよね。
だから僕がいつも思うのは、「自由なんですよ!」という事をまずはわかってもらう事。
それは、スタッフにもゲストにも新郎新婦にも皆にわかってほしい事なんです。
これはしていいんだ!こんな事もしていいんだ!
その意識こそが、皆が楽しく思える結婚式の第一歩です。
そして僕たちの仕事は、
しめるところをキッチリしめる。ただそれだけ。
それが緊張と緩和を生む最大の要素になるのです。
自由な結婚式というのは、内容が自由だという事ではありません。
心が自由であるという事なんです。
形やスタイルではない本当に心のこもった結婚式というのは、そういう「自由」から生まれてくるものなんだと僕は思っています。