2022年6月22日

保健所でカフェ開店の指南を受けた翌日、僕は両親への報告のため実家に向かった。

「スウィートブライドのサロンでカフェをしようと思うんだけど」

そう切り出してから、ここに至る経緯、保健所のこと、水道工事のことを順を追って説明した。

正直なところ、僕は本当にここでカフェをやっていいのか、心の奥底でまだ悩んでいた。今日実家に来た最大の理由は両親の気持ちを知りたかったから。

この期に及んでも両親が反対するようなら、まだ引き返せるんじゃないか・・、そんな弱い気持ちが自分の中に見え隠れしていた。

なんと言っても、長年に渡り喫茶店の経営をしてきた両親である。水商売の持論はたっぷりと持っている。

しかし両親からでてきた言葉は意外なものだった。

「お前は昔から海辺でカフェしたい!って言うてたからな。場所はどこであれ自分でカフェをするのなら、気持ちだけやけど援助するぞ。お前がカフェする時のためにと、少ないけどお金はおいてるから」

(まいったなぁ・・・)

涙がでた。

「ありがとう。じゃ明日、大家に工事ができるか相談してみる。OKがでたら、進むね!」

うっすらとした話が現実になった気がした。

もう自分に負けられない。
頑張ろう。