結婚式の主役はお父さんではないかと思えるくらい
私はこれまで本当に多くの悩めるあきらめの悪い花嫁のお父さんを見てきた。
姫路というのは、土地柄なのか、結婚式準備の段階でご両親が来られる事が多い。
もちろんこちらとしてもご両親に納得いただき安心いただくためにも
事前にご来館いただく事は嬉しいこと。
だいたいは話好きのお母様を中心にお話が和み、お父様は控えめにされている。
そんなお父さんも挙式の具体的な話になると、照れ隠しの笑顔になるものだ。
さて、当日・・・。
どの親族よりも早めに御到着される新婦家の御一行様。
私は何よりもまずお父様にお声掛けをする。
そしてお茶を出しながら、時には座りこんでお父様と話しこむ時も多い。
その話のたいていは、その日の天気模様であったり、あっさりした内容。
結婚式が近づいてくるにつれ、お父様の表情は少しずつ変化していく。
そして集合写真の時に、私のところに来てボソッとこんな事を言われる。
「中道さん、もうあれですかね・・・あきらめなきゃいけないですかね・・・」
「えっ!!!まだ許してなかったんですか!!もうあきらめてください」
本当にこんな会話が毎回のようにあるもので、
どの花嫁のお父さんも同じなんだなぁって改めて実感する。
そんな経験から、新婦のお父様の存在は私の中でも特別大きなものであり、
結婚式の準備の時から、私はお父様と新婦の関係や雑談をよく聞くようにしている。
結婚式というのはおふたりだけのものではなくて、
サポートしてくれたり祝福してくれる周囲の皆さまのためのものでもある。
そこの大切な肝の部分を、私はプランナーとしておふたりに教えていきたいな。
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